今回の記事では、俳優を目指す一つの方法である俳優養成所について詳しくご紹介します。
養成所というのは「演技を学ぶ環境」「俳優になるチャンス(きっかけ)」を与えてくれる場だと当サイトでは考えています。
ただ、環境とチャンスを与えてくれるだけであって、必ず「売ってくれる」わけではありません。
与えられた「環境」と「チャンス」をどう生かすかは自分次第です。
その辺りも踏まえて、養成所とはどんなところなのかを参考にしてみてください。
■俳優養成所とはどんなところ?
俳優養成所とは文字通り俳優を養成する機関ですが、芸能事務所としてマネージメントも兼ねている養成所(芸能スクール)もたくさんあります。
ちなみに僕も始めたのは、養成所からです。
ただ、養成所や芸能スクールといっても「どこに行けばいいの?」と悩みますよね。
僕も養成所を選ぶときには全くわからなかったのでかなり悩みました。
なので、最初にレッスン内容やかかる費用など養成所の基本的な形態をご紹介します。
もちろん、各養成所によって違いはありますが、一つの例として養成所を検討している人はぜひ参考にしてみてください。
・養成所に入所する方法
養成所に入所する流れとして一昔前は郵送で履歴書などを送っていましたが、現在では、下記のような養成所の公式エントリーフォームから簡単にPCやスマホで応募することができます。
オーディションの内容は僕が入所した養成所では、まず書類審査があり、後日オーディション会場での自己PRと簡単な実技審査と面談という流れでした。
基本的にはどの養成所もそういった流れが多いです。
たとえば、テアトルアカデミーの詳細を書いた記事にはエントリーの仕方から入所までの流れなど詳しく記載しているので、気になる方は1つの例として参考にしてみてください。
・養成所ではどんなことをするのか?
プロダクション業務も兼ねている養成所であれば、入所した時点で所属タレントとして扱われるので早い段階で俳優としての仕事が入ってくる可能性も十分にあり得ます。
僕自身も初めての仕事は、入所して2ヶ月目でのCMのお仕事でした。
とは言っても、通行人の役ですが????
なので、今この記事を見てくれているあなたも、もしかしたら数ヶ月後には俳優としてデビューしているかもしれません。
どの養成所でも仕事をした際には出演料を頂けます。※マネージメント料の割合などは各養成所(事務所)で確認してください。
ただ、経験が浅いうちはやはり仕事よりも基本的にはレッスンが主体となるので、焦らずに自分磨きに専念する心構えが必要です。
- 腹式呼吸や発声
- ウォーキング
- 演技
- 朗読
- 滑舌
- 殺陣やアクション
- ダンス(クラシック、ジャズ、フリースタイル)
- 映像でのカメラを意識した動きや演技
- 日本舞踊
養成所では呼吸の仕方や声の出し方、姿勢といった基礎的なことから俳優として身につけておくべき専門的な技術など一通りレッスンを受けることになります。
各養成所によって内容やカリキュラムの詳細は多少違いますが、学べる内容は同じような感じです。
■俳優養成所に入所するにあたってかかる費用は?
専門学校やタレントスクール、養成所、劇団と、どの方法から始めるか?
大きな条件の一つが、かかる費用だと思います。
最大のポイントです…
カリキュラムやレッスン内容などがそれぞれ違うように、環境や設備、システムなどによってかかる費用も各養成所によって違います。
僕が入所したのはそこそこ名の知れた長年の実績がある養成所ですが、入所の際の初期費用(入所金)として約二十数万円(約25年前)ほどかかりました。
内訳をざっくりと説明すると、
- レッスン用の資料テキスト(教科書のようにしっかりしたものです)
- レッスンシューズ(使わなくてもOKでした)
- レッスンバッグ(使わなくてもOKでした)
- 宣材用のプロフィール写真撮影費用
- タレント名鑑の掲載費用
このような感じでした。
また、専用のレッスン場(ビル)があったので施設設備維持費なども含まれていたかもしれません。
それ以外にかかる費用としては、月謝が13,000円ほどでした。(レッスンは90分×4回/月)
費用に関しては、高い安いも非常に大事ですが、それ以上に本当にそれだけの価値のある内容が組み込まれているかどうかを重要視することが大事だと思います。
僕の場合で言うと、結果だけでなく養成所では貴重な経験やチャンスをたくさん与えてもらったという感謝しかなく、そこで出会った同期の仲間や先生方とは今でも親しく交流していますし、そういった意味でも大きな価値があったと思っています。
■俳優養成所の特色と専門学校などとの違い。
まず、養成所に通う人達にはどんな人が多いのか?
基本的にどの俳優養成所でもキッズ、高等部、青年部、シニアなどいくつかのクラスに分けられている場合が多いですが、同じクラスでも年齢の幅は広いです。
その点、専門学校などは進路の一つとして入学する人が多いのでほとんどが同世代です。
まずこの部分は大きな違いの1つです。
たしかに!大きな違いですね。
そして、僕自身が養成所から始めたという経歴と、専門学校で教えていた経験からの個人的な意見ですが、専門学校では「本気でプロの俳優を目指す」という明確な目的を持って入学してくる人はそれほど多くない印象でした。
まだまだ自分自身の将来のこともハッキリとビジョンが見えていないから、なんとなく興味があって進路の1つとして選択したという感じの人も多かったですね。
もちろん中には「絶対にプロの俳優になる!」と決めて専門学校に通う人もいますし、途中で意志が固まる人もいるので個人差はありますが。
まだまだ人生これからって時だもんな~????
一方で、俳優養成所ではシニアと呼ばれる年代の方もいらっしゃいます。
シニアの人たちに多かったのは、仕事や子育てなどにひと区切りをつけ、今後の人生をより豊かなものにする為に新たな挑戦として入所してくる人生の先輩方が多かったです。
当然、今から「俳優を職業にする」というような願望よりも「新たな事に挑戦することで更に潤いのある人生にしよう」というような目的を持たれている感じでした。
とっても素晴らしいチャレンジ✨
そして、養成所に通う人の中には「俳優を職業にしたい」という目的を強く持っている人も多い印象です。
「一度は就職や進学をしたけど、やっぱり夢にチャレンジしたい!」という強い想いで通っている人も多かったです。
また、プロダクションも兼ねている養成所では所属タレントとしても扱われるので、ただレッスンを受けるだけではなくて俳優としての仕事も入ってくるようになります。
この点も大きな違いです。(※専門学校でも仕事が入ってくる場合もあります)
そういった意味でも、専門学校や大学などに比べると俳優に対しての仕事という意識や業界を知る速度は人によっては養成所の方が早いかもしれません。
現場で肌で業界を感じることができますもんね!
そうですね。僕も現場に行くようになって、どんどん自分が目指したい方向が定まってきましたから。
それぞれの環境によって、集う人たちの空気感や雰囲気にはそうした違いがあります。
■まとめ
専門学校は、その名の通り「学校」なので毎日授業があります。
つまり、毎日お芝居のことに触れる時間が持てるということでもありますね。
専門学校でも養成所でも、それぞれにそのような良い点があります。
自分が何を目指すのか、どうなりたいのか、など自分が進みたい道を明確にして進むべき道を選択していきましょう。
俳優養成所と芸能スクールの一覧という記事では俳優になるための主な養成所と芸能スクールをまとめて紹介していますので、どんな養成所があるのか参考にしてみてください。
その中で、おすすめする養成所は以下の記事でご紹介しているので、こちらもよければ参考にしてみてください。