俳優のセリフの覚え方。6つの方法と2つの忘れてはいけないこと。

台本を読む練習方法

「あんなにたくさんのセリフどうやって覚えるの?」
「よくそんな難しいセリフ覚えられるね!」

お芝居をしていない人には驚かれることもあるかと思いますが、セリフを覚える作業というのはなかなか大変ですよね。

今回は、俳優の仕事の中でもとても大事なセリフを覚えることについて書きたいと思います。

多くの俳優がそれぞれの経験の中で実践しているセリフを覚えるためのコツと、絶対に忘れてはいけない2つのことをお伝えしますので、これから俳優を目指そうという人は是非参考にしてください。

これから女優を目指すもえちゃん
これから女優を目指すもえちゃん

私はまだ活動を始めたばかりなので「すごいなー、よく覚えられるなー」と驚く側にいます😅

管理人
管理人

経験を積むうちに自分に合った覚え方が身につくと思いますよ!

セリフを覚えるためのコツや実例は後半部分でご紹介しています。

先に、セリフを覚えるうえで絶対に忘れてはいけないことをお伝えします。

セリフを覚えるコツだけが知りたい人は、目次から飛んでください。

それでは、さっそく本題に入っていきましょう。

■セリフを覚えるうえで絶対に忘れてはいけない2つのこと

まず、これを忘れてしまうといくらセリフ(文字)を覚えたとしても俳優としては不合格だと言えるほど重要なことについて。

その2つの大事なこととは以下になります。

  • セリフは会話
  • 初めて聞く言葉と、初めて口にする言葉

・セリフは会話

会話する二人

当たり前過ぎる事ですが、独白や特別なシチュエーションを除いては基本的にセリフというのは誰かとの会話です。

独白とは
1.演劇で、登場人物が相手なしにひとりで言うせりふ。
2.一人の俳優が演じる芝居。独演劇。モノドラマ。
3.ひとりごとを言うこと。また、そのひとりごと。
引用 コトバンク

会話であるということは自分以外の誰かがそこにいて、その人の言葉を聞いて何かを感じたり思ったりして、そして、その人に向かって自分も言葉を口にする(投げかける)ということですよね。

これから女優を目指すもえちゃん
これから女優を目指すもえちゃん

セリフのキャッチボールですね⚾️

本当は言葉だけではなくて「心と心のキャッチボール」とも言えますし「感情と感情のキャッチボール」とも言えますが、肝心なのは相手の投げてきたボールによって受け方も違ってくるし相手との距離感で自分の投げ方も違ってくるということです。

そこで絶対に気をつけてほしいことがあります。

それはセリフを覚える時に「決めこまない」ということです。

経験の浅い人に多いのが、台本を読んでセリフを覚える段階で「この台詞はこんな風に言う」「 こんな声のトーンで」「こんなボリュームで」「こんな言い方をしよう」と決め込んでしまうことが多いです。

管理人
管理人

日常生活の中で会話する前にそんな事を決め込むことってないですよね?

決め込み過ぎるとどうなるか?

相手のことを無視してセリフを覚えてしまっているので、実際の人物を目の前にして相手が自分の想像と違う出し方(言い方など)をしてきた時に臨機応変に対応できなくなってしまいます。

なぜ対応できなくなるかと言うと、最初から聞く」より「言う」に意識がいき過ぎているからです。

日常の会話なら相手の顔つきや声のトーン、ボリュームなどを感じながら、言葉のキャッチボールをすると思います。

だから本当は気分が悪いのに気を使って「大丈夫です」という人がいたとしても、顔色や顔つき、声、言い方などいろんな部分から「本当はしんどいのに無理してるんだな」と察知することができて、臨機応変な対応をしますよね。

一方的な決め込みでセリフを覚える人はそうした相手の反応に対して無関心になってしまいがちです。

そもそも「相手を感じる」という意識が低下しているので、実際に演技をする段階になっても自分の言い方ばかりを意識してしまって、相手をちゃんと「感じていない」からです。

これから女優を目指すもえちゃん
これから女優を目指すもえちゃん

わかる…日常の中でもそんな人いるな~ 😅

ただし、だからと言って何も考えなさ過ぎるのも問題なので、大事なのは台本を読むときにいくつものシチュエーション(相手や状況)をイメージして柔軟に対応できる基盤を作っておくことです。

経験を積んでくればそれが当たり前になってくるとは思いますが、最初の段階からまずは「セリフは会話」だという事を頭に置いて、相手を感じる意識を忘れないようにしましょう。

「聞き上手は、話し上手」という言葉がありますが、俳優の場合は「聞き上手は、演技上手」と言えます。

これから女優を目指すもえちゃん
これから女優を目指すもえちゃん

なるほどー💡

・初めて聞く言葉と、初めて口にする言葉

セリフが会話であるということは、セリフというのは実際にはそのシーン(場面)のその瞬間に、「初めて聞く言葉」であるということです。

そして自分が口にするセリフも、その瞬間に「初めて口にする言葉」であるということ。

それを忘れないようにすることが大事です。

セリフを覚える作業の中で、台本に何度も目を通し繰り返し頭に叩き込みながらセリフを覚えていくと思います。

その際には、当然、相手のセリフもなんとなく覚えてしまいますし、むしろ、相手のセリフを読むことで自分のセリフの感情や表現を考えたりする場合もあるでしょう。

でも実際には、相手のセリフというのは、その瞬間に初めて聞く言葉なので知っていてはいけない言葉であり「知るはずのない言葉」です。

管理人
管理人

もちろん、自分が口にする言葉も同じですね☝️

そこを意識しておかないと、演技の段階で初めて聞いた瞬間の「感情」が全くの嘘になってしまいます。

先読み芝居」と言って、その場にいる誰か一人が予定調和になってしまっただけでも、芝居として成立しません。

普段の会話でも頭の中で台本をめくりながら言葉を追いかけて喋るわけではないですよね?

その時初めて聞いた言葉で何かを感じ、それによってその時に瞬間的に思いついた言葉を口にすることが多いと思います。

これから女優を目指すもえちゃん
これから女優を目指すもえちゃん

人のセリフって「次、私だ」とか考えながら聞いてしまいそう…

なので、セリフは「初めて聞く言葉」と「初めて口にする言葉」だということを絶対に忘れないようにしましょう。

それをわかっているだけでセリフの「テンポ」や「」も変わってくるはずです。

以上、セリフを覚えるうえで絶対に忘れてはいけないことを2つだけ書きました。

  • セリフは会話(相手がいる)であるということ
  • セリフは、初めて聞く言葉であり、初めて口にする言葉であるということ

まずは最低限、この2つだけは頭に入れて台本に書かれた「文字」を覚えるようにしましょう。

そして、覚えた文字を感情のこもった「言葉」にするための大事なポイントとして、最初に心得ておくことを以下の記事でお伝えしていますので、よければ参考にしてください。

■セリフの覚え方とコツ

セリフを覚えたいと考えている人

セリフを覚えるために、俳優がどんな覚え方をしているのか、そのコツをいくつか紹介したいと思います。

セリフの覚え方は人それぞれです。

経験を積む中で自分に一番合った覚え方と出会うと思いますので、最初はいろいろと試してみることをおすすめします。

くれぐれも、セリフは覚えることが目的なのではなく血の通った自分の「言葉」にすることが目的なので文字自体は早く覚えられるに越したことがありません。

これから女優を目指すもえちゃん
これから女優を目指すもえちゃん

覚えてからがスタートですもんね😊

管理人
管理人

その通りです😄

自分が一番覚えやすそうな方法をどんどん試してくださいね。

・ひたすら繰り返し口を動かす(口に出す)

口の写真

これは、まず一番多い方法ではないでしょうか。

トイレの中、お風呂で、歩きながら、時には電車の中で、念仏のように何度も何度も繰り返し口を動かして覚える方法です。

俳優を目指す人なら誰もがこの方法は試していると思います。

電車の中でも知らず知らずのうちにぶつぶつと声に出してしまい、気づけば周囲の人がみんな自分を見ているという恥ずかしい経験をしたことがある人も少なくないでしょう(笑)

これから女優を目指すもえちゃん
これから女優を目指すもえちゃん

役者あるあるですね(笑)絶対やっちゃいそう~😅

声に出すか出さないかは別として、口を動かして覚えることの良さの一つには、体がセリフを覚えるということがあります。

口の動きが体にしみ込むくらいやっておけば、たまに本番中に意識していなくても「自然と口が動いていた」みたいなことがあります。

そのくらい体が覚えてしまうほど繰り返し練習しましょう。

因みに声が出せる環境なら絶対に声を出すことをおすすめします。

なぜなら、自分の声で同時に音としても記憶できるからです。

・何度も読んで覚える

本を読む人

できれば声を出すことをおすすめしましたが、声が出せる環境ばかりではないと思います。

そんな時は、声には出さず何度も何度も繰り返し読み込んで覚える俳優も多いです。

この時も、毎回ではなくても読みながら口を動かすことをおすすめします。

理由は、普段、自分の意思で話している言葉や話し口調と違うセリフだった場合は特に、その言葉を発するときの口の形に、自分の口(体)が馴染んでいないからです。

口の形1つをとってもそうですが、誰にでも話し方の「クセ」みたいなものがあるのでその「クセ」が自分のものになっていないとリアリティがなくなります。

それに口に馴染んでいないと頭では次のセリフがわかっているのに口が回らず「セリフを噛んでしまう」ということが起こったりします。

なので、自分の口にできるだけセリフの口の形を馴染ませておくと安心です。

・書き出す(繰り返し書く)

ノートに文字を書く

この方法は僕自身はあまりやったことがないやり方ですが、実践している俳優はとても多いやり方です。

それは、セリフを紙やノートに書き出すという方法ですね。

自分のセリフだけという人もいますし、相手役のセリフと合わせてという人、中には、台本上のセリフをまるごと全部書き出すという人もいます。

この方法のおすすめポイントは?と聞いたところ、面白いことに理由はみんな同じです。

何回も紙に自分のセリフを書き出していると、書いた時の記憶が手や頭に残りやすく、いざというときに思い出しやすいらしいです。

やはり、体に記憶させるのは効率が良いのかもしれません。

そういえば、夢や目標を達成するためには強く願うだけよりも叶えたい夢や目標を全て書き出した方が達成率が上がると言われていますが、同じ原理かもしれませんね。

これから女優を目指すもえちゃん
これから女優を目指すもえちゃん

勉強も同じですよね!何度も何度も書いて練習した単語は自然と覚えていた経験があります📝

・録音して覚える

ヘッドフォンをしている人

セリフを録音して、聴いて覚える方法です。

自分のセリフだけを録音して繰り返し聴いて覚える人や反対に相手のセリフだけを録音して、それに対して自分のセリフをつぶやきながら練習する人など、やり方は様々です。

聴いて覚える方法は移動時間や隙間時間でも有効に使えますし、ヘッドフォンやイヤホンなどをしていれば場所も選ばないところが良いですね。

これは、音と、イメージとで覚えるような感覚です。

ただ、僕もこの方法を何度も試していますが、ちょっと気をつけておきたいのは、どうしても録音なので会話の「テンポ」や「間」がリアルではありませんよね。

そこで、変な「テンポ」や「間」まで身につけてしまわないように気をつけた方がいいと思います。

・イメージや映像として覚える

会話する2人のシルエット

これは、自分が実践していた方法です。

僕と同じように、ただ文字を暗記するのが苦手という人には本当におすすめです。

これから女優を目指すもえちゃん
これから女優を目指すもえちゃん

私も暗記は苦手だな…😅

イメージで覚えると言っても最初は何度か台本を繰り返し読み込んで、繰り返し声に出してみたりしますが、ある程度覚えたところで台本を置いて(離して)しまいます。

そして、目を閉じたり(閉じなかったり)しながら、その場面(景色など)やそこにいるであろう相手のことをイメージ(妄想?)します。

ある程度覚えたセリフをつぶやきながらどんどん妄想していきます。

時間のある限り、いろんなシチュエーションでイメージします。

たとえば、同じセリフでも相手が真顔で言った場合、笑いながら言った場合など、相手の演技が違ったら自分の次のセリフはどうなるんだろうなどとイメージしながらです。

そして、そのイメージをどんどん膨らませていきながら、同時にセリフをぶつぶつつぶやきます。

セリフが出てこないときは、その時だけ台本を開いてチェックします。

そうやって、自分なりの場面のイメージや相手とのやりとりを、頭の中の映像として記憶していく方法ですね。

ただ、忘れてはいけないことで話したように「決め込まない」ことは大事です。実際の相手があってのことなので、あくまでも柔軟に。

・感情で覚える

楽しそうに笑う人

これもイメージや映像に少し似ていますが、感情で覚えるという方法です。

台本を読み込みながら、「このセリフは、なぜこれを言ったのか?」「どんな感情で言ったのか?」など、話し相手と自分のやりとりを読み取り、そのときの感情を記憶するような感じで覚えるという方法です。

文字を覚えたあとで、次の段階として感情を作っていく、あるいは乗せていくのではなくて、セリフを文字として覚えながら同時に感情をイメージし心の動きで覚える方法です。

台本でなくて小説などでも、面白くて大笑いしたところや悲しくて泣きながら読んだところなどは忘れにくいですし仮に忘れていたとしても思い出しやすいですよね。

それに近い感覚だと思ってもらえれば良いかと思います。

これから女優を目指すもえちゃん
これから女優を目指すもえちゃん

文字と感情との同時進行は難易度が高そうですね😓

管理人
管理人

 自分に合ったやり方が絶対あるので合う方法を見つけましょう😄

■まとめ

文字として書かれたセリフを、感情のこもった言葉にするのが最終的な目的ですが、まずは文字自体を覚えないと次のステップに進めませんよね。

セリフを自分の言葉にするまでのプロセス(過程)は、本当に人それぞれですが、どれが自分に合うのかはやってみないとわかりません。

考えるよりも行動しよう!が鉄則です。

  1. ひたすら繰り返し口を動かす(口に出す)
  2. 何度も読んで覚える
  3. 書き出す(繰り返し書く)
  4. 録音して覚える
  5. イメージや映像として覚える
  6. その時々の感情で覚える

いろんなセリフの覚え方がありますが、自分に合うやり方を見つけてください。

くれぐれも冒頭で解説した2つの大事なことだけは最低限忘れないように!

  1. セリフは会話
  2. 初めて聞く言葉と、初めて口にする言葉

ある程度、経験を積んだ俳優の中にはあまりセリフをがっちり覚えずに、あえてイメージも膨らませず現場に入ってから実際の景色や相手の顔、声、口調、雰囲気などに合わせて自分の役に入っていくという俳優もいます。

が、最初からそれは難しいですし全員に合う方法ではないので、最初は基本的なセリフの覚え方をいろいろ試して自分に最も合う方法を早く見つけましょう。

セリフの「覚え方」についてお伝えしましたが、文字として覚えたセリフを感情のこもった自分の「言葉」にしていくための方法や、どこに重点を置き何を意識すればいいのか、などの必要なポイントをいくつかの記事にわけて解説しているので、よろしければそちらも参考にしてください。

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