こんにちは、きんちゃんです。
これから俳優になろうと考えている人や、既に俳優として活動していてまだ仕事にはなっていない人などは誰もが持つ悩みですが、「どうすれば俳優として売れるんだろう?」
現役で活動している俳優仲間やワークショップに参加してくれる人の中で、必ず上位に入る相談事です。
俳優になる方法や道筋はひとつではないですし、正解があるわけではないので、自分にとってどの道が合っていて、何をしていけばいいのかというのは迷ったり悩んだりしますよね。
そこで、今回の記事では、あなた自身の中での「コレ!」を発見する絶対奥義とも言える必殺技をお伝えします。
反対の立場から考える
まず、「何をすれば俳優になれるんだろう?」「どうすれば俳優として売れるの?」と迷ったときは、一度、考えてほしいことがあります。
それは、あなた自身は「どんな人が俳優になれそう」だと思っているか。
また「どんな人が俳優に相応しい」などでもいいですが、あなたの中での「俳優として売れる人」「俳優に相応しい人」「俳優になれる人」はどんなイメージなのか、一度自問してください。
なぜなら、「どうすればいいの?」と迷ったり悩んだりしてしまうということは、別の視点から言うと、あなた自身の中に「こういう人が売れる」「こうすれば俳優になれる」と思える「イメージ」がないということでもあるんですね。
正解不正解の問題ではありません。が、
「こうすれば俳優になれる」「こんな人になれば俳優として売れる」と強く思えるイメージを明確に持っている人は、迷いなく(時々迷ったとしても)そこに向かって行動していきます。
でも、安心してください。
自分の中での「売れる俳優像」「俳優に相応しい人物像」「そこに向かう道筋」などのイメージを明確にするとっておきの方法があります。
それは、実に簡単なことですが、反対の立場になって考えてみる方法です。
あなたが、「一緒に仕事をする俳優を選ぶ立場だったら?」ということです。
あなたがプロデューサーならどんな俳優と一緒に仕事したい?
オーディション会場を想像してみてください。
まだオーディションの経験がない人も、完全な想像でいいのでやってみてくださいね。
あなたは、プロデューサーです。
「あの俳優を使おう」と意見できる立場にあり、権限もあります。
会場には長机がいくつか並べてあり、審査側にはあなたを含め5~10人ほどが座っています。
さあ、いよいよオーディションです。
今から候補の俳優さんたちが部屋に入ってきます。
「挨拶する声の大きさ」「表情」「雰囲気」「服装」「仕草」「立ち居振る舞い」「しゃべり方」など、自分の中の想像で遊ぶような感覚で、オーディションしてみてください。
あなたがプロデューサーだとして、どんなポイントを見ていましたか?俳優さんたちのどこが気になりましたでしょうか?どこが良くて、どこが好ましくなくて、どんな俳優と一緒に仕事してみたいと思いましたか?
そこに、あなた自身の答えがあるはずです。
あなたが目指す、または目指したいと思う「俳優像」が少しでも感じられたと思います。
想像はもちろんオーディション会場だけでなくていいです。
他にも撮影現場や楽屋での一コマ、またはプライベートのワンシーンでもいいので、いろんな場面での「俳優」を自由に想像して遊んでください。
そこでどんな人物が「俳優に相応しい」と思うか。「そりゃこういう人は俳優になるでしょ、ってか、こういう人がならずに誰がなる?」というように、あなたの中での「俳優として売れる人」をまずは明確にしてください。
「何をすれば俳優になれるんだろう?」「どうすれば俳優として売れるの?」と迷ったり悩んだりするのは、その明確なイメージに向かっていって間違っていた時に初めて悩むことであって、まだそこに向かってもいないのに悩むのは早いと思いませんか?
プロデューサーのあなたから見た、あなたの俳優としての魅力は?
それでは、もう少し掘り下げていって、同じように自分がプロデューサーという視点で、俳優のあなた自身を見てみましょう。
あくまでも、あなたはプロデューサーとして、ですよ。
良い点、好ましくない点、様々なことを感じるかと思います。
ワークショップなどでこのワークをやると、「自分に全く俳優としての魅力を感じられません」という人が時々います。
でも、安心してください。
今の時点では、たとえ俳優としての自分に魅力を感じなかったとしても、そのことに気づけたことは、今後のあなたにとってプラスにしかなりません。
プラスにしかならないということは、今、気づけたことはラッキー以外のなにものでもありませんよね。
それに実は、そういうことに向き合うこともなく、全く気づくこともなく活動している人がほとんどなんですよ。
なので、現状がどうだと言って落ち込むのは、「目標」に向かって努力したあとの話です。
今はただ、目標に向かっていく「課題を見つけた」という時点です。
たとえ今、プロデューサー視点のあなたが、自分に俳優としての魅力を感じなかったとしても今からがスタートだというだけなので、冷静に分析していきましょう。
なので、プロデューサーになったつもりで、俳優の自分を見てみて、何かしらの魅力を感じられた人はその魅力をもっと伸ばすこと、更に増やすこと、などを考えていけばいいですよね。
それ以外にも「こんなことを取り入れればもっと魅力的」と感じることがあったなら、どんどん取り入れていけばいいですし、万が一、魅力を一切感じなかったという人は「なぜ魅力を感じないのか?」「どんなところが魅力的でないのか?」「どうすれば魅力的になるのか?」と考える材料ができたと思って、徹底的に自分を分析して魅力的に変化させていきましょう。
そうすれば限りなく「俳優を自分の職業にする」を実現できると思いませんか?
視点を変えて自分を知る
新しいことを始めるときや、反対に同じことをずっと繰り返しているときなどは、「これでいいのかな?」「このままでいいのかな?」「これでうまくいくのかな?」など、不安になることは誰にでもありますよね。
そんなときは、一度、遊び心を持って「あなたという役」を演じるようなつもりで、一歩離れた視点から「あなた」を観察してみましょう。
あなたはプロデューサーであって、演出家や監督であって、作家でもあっていいわけですから、自分が好きなように「あなたという役」をつくることができますし、書き直すこともできます。
もし、そうだとしたら、どこを活かしてどこを書き直すか?
1つの役をつくっていくようなつもりで遊び心を持って楽しんでみましょう。
もうひとつ、なかなか「自分」と「役」とを割り切って考えられない場合の秘訣を伝授すると、自分の名前を名跡だと考えることです。
名跡(みょうせき)は、家制度と密接に結びつき、代々継承される個人名。もしくは家名。
芸道・芸能や相撲・武道の世界などにおいて代々襲名する名前(フルネーム)。相撲の場合はフルネームではないことがほとんどである。
引用 抜粋 Wikipedia
歌舞伎などの業界では、名前は本名ではなく「初代 市川海老蔵」「〇代目 松本幸四郎」「〇代目 市川染五郎」など、代々受け継がれていきますよね。
それと同じ感覚で、自分のことを「初代 〇〇〇〇」「〇代目 〇〇〇〇」という風に考えてみると、自分のことでありながら「〇代目 〇〇〇〇」を演じるというか、看板を背負うというような気持ちになれますのでおすすめです。
つまり、自分の名前をひとつの名跡として考えるわけですね。
または役名だと思ってもいいかもしれません。
「初代 〇〇〇〇」「〇代目 〇〇〇〇」はどんな俳優なのか。
どんな俳優として代々受け継がれていくのか?
そうすることで、自分のことでありながらも全然違った視点から自分のことを見られるようになりますので、是非、一度試してみてください。
常識にとらわれすぎずに、あくまで想像の世界だと割り切って、楽しく自由にイメージすることをおすすめします。
まとめ
俳優というのは自分自身が商品ですので、「素の自分」と「商品の自分」を割り切って考えられるようになる必要があります。
また、そのようにして客観的に自分のことをとらえられるようにならないと「仕事」にも影響してきます。
「今、自分はどんな風に映っているかな?」「どんな風に見えているかな?」ということが客観視できてコントロールできるのが俳優と言っても過言ではないですからね。
なので、深く重く考えすぎずに遊び心を持って、プロデューサーや監督、演出家になったつもりで、「どんな俳優に魅力を感じるかな?」とか、自分がキャスティングする立場なら「どんな俳優と一緒に仕事がしたいかな?」「どんな俳優にこの役を任せたいかな?」など、自由に想像してみましょう。
その延長線上で、自分という俳優も客観的に見てみましょう。
新しい発見や、感じることが必ずあるはずです。
秘訣は、自分ではない、反対の立場になって自分を客観視することです。
ただ、実際には、他の人には全然違った自分に見えている可能性もありますよね。
いわゆるパブリックイメージというやつですね。
パブリックイメージについてはまた別の記事でまとめたいと思いますが、今回ご紹介した自分で自分を客観的に見る方法もありますが、それと同時に、自分は人にはどのような自分にうつっているのかを知ることも俳優にとっては非常に大事になります。
ハッキリ言って、俳優はイメージ商売、人気商売ですからね。
ですので、常に「自分自身に対するイメージ」また「売れる俳優のイメージ」「俳優に相応しいと思う人のイメージ」を意識しておきましょう。
それさえ自分の中で明確になっていれば、そこに近づくように向かっていくだけなので、「何をすれば俳優になれるんだろう?」「どうすれば俳優として売れるの?」と迷ったり悩んだりすることはなくなります。
もちろん、次のステージにいけばまた次の「迷い」や「悩み」が出てくるかもしれませんが、できるだけ入り口付近の不要な迷いや悩みは解消して、どんどん突き進んでいきましょう。
きっと「売れる俳優」「俳優に相応しい人」のイメージが明確になってくれば、1歩1歩そこに近づく自分を楽しめるようになりますので、是非トライしてみてくださいね!