あなたには、ファンがどのくらいいますか?
一流の俳優になるのであれば必ず考えておきたいセルフブランディング。
セルフブランディング(せるふぶらんでぃんぐ、SelfBranding)とは、企業や組織に所属しない「個人」が、自らをメディア化し、自らの力でプロモーションすること。
引用 Wikipedia
セルフブランディングとは、「自分を」「ブランド化」するという事ですが、わかりやすく言うと「コアなファンを増やす」という事です。
俳優としてセルフブランディングする為の準備という記事でもお伝えしていますが、ただ闇雲に宣伝活動や売込活動を行えばいいのではなく、ブランディングを行う前には「そこに市場があるのか?」「求められていることは何なのか?」「自分の強みは何なのか?」などいくつか事前にしっかりと把握しておくべき事があります。
今回の記事では、俳優としてのセルフブランディングの大事なポイントや、注意点、または進める手順、方法などをお伝えします。
ブランディングを実践しながら、他に代わりのいない存在感のある俳優になりましょう!
■俳優にとってのセルフブランディングとは
突然ですが、あなたの中で刑事役といえばこの人という俳優は誰ですか?
もしくは、反対に犯罪者の役をやらせるならこの人の他にいないという俳優は誰でしょう?
人それぞれ頭にパッと浮かぶ俳優がいると思います。
それが、あなたがその俳優に持っている印象ということになりますね。
役柄だけではないかもしれません。
足の長い俳優と言えばあの人 。
背の高い俳優といえばあの人。
真っ赤なドレスが似合う女優といえばあの人。
アロハシャツが似合う俳優といえばあの人。
優しそうな俳優といえばあの俳優。
怖そうな俳優といえばあの俳優。
理想の上司といえばあの俳優。
理想の奥さんといえばあの女優。
など、 真っ先に頭に浮かぶ俳優がいると思いますが、それが、その俳優が世間に持たれている印象です。
または、存在感とも言えるかもしれません。
どちらにせよ、自分のポジション(居場所)をしっかりと確立しているということですね。
それがブランド化されているということです。
ちなみに、あなたは「〇〇と言えば…」をあなたで言うなら、どんな印象を持たれている俳優でしょうか。

私…と言えば‥何だろ…????
・ブランディングとはコアなファンをつくること
自分の好きなブランドや、世間で知られている一流のブランドを参考にしてコアなファンをつくることを考えてみましょう。
たとえば、わかりやすいブランドと言えば「シャネル」や「ルイヴィトン」、または「ローレックス」や「ベンツ」など。
人それぞれ好きなブランドがあると思いますが、そのブランドのファンにとっては代わりは存在しません。
ルイヴィトンのコピー商品などは本当にたくさん世に出回っていますし、コピーでなくても似たような商品も多いですよね。
中には本家に負けないくらいの良い素材を使っていて製法もしっかりしていて、機能的な面では負けず劣らずのものもあります。
でも、それがどれだけ良い商品でもルイヴィトンのコアなファンにとっては、「ルイヴィトン」でなければ意味がありません。
「ルイヴィトン風」ではNGです。












たしかに!それはわかる。
これは好きな俳優やミュージシャンなども同じです。
自分が好きな俳優や歌手、その他、好きな曲や映画などに置き換えて考えてみましょう。
ファンにとっては「似たようなもの」ではなく、その俳優や、歌手、曲、作品でなければ意味がありませんよね。
つまり、ブランドとはファンにとっての「絶対的な、究極の価値」だと言うことです。
これは、これからあなたが俳優として自分ブランドを構築していく上でもとても大事になってきます。












私でないと意味がないって言われたい…
SNSなどでは、間違ったセルフブランディングをしている人を時々見かけます。
ブランディングと言うのは「自分をできる人風に見せること」ではありません。
「派手なら良い」「目立てば良い」というものでもありません。
過剰な演出は、反対に自分の評価を下げることにも繋がりますので注意しましょう。
・セルフブランディングの大事なポイント
ここで、セルフブランディングの大事なポイントをおさらいしておきます。
あなたが俳優として「絶対的な、究極の価値」になるためにも、あなたの強みを理解しておくことが大事です。
そして、俳優として自分をブランド化するために大事なことはその強みを「印象づける」ことです。
自分の強みに対して「ほかに代わりがいない」と言われるほど、強いイメージを印象づけることができれば多くの人の記憶にあなたが残るでしょう。
映画でも舞台でも、演技はうまいのに印象には残らないという俳優も意外とたくさんいます。
映画や舞台を観るときは印象に残った俳優はどんな俳優か?どういった部分が印象に残ったのか?を記録し、そういった観点から振り返ってみるとどんな人が印象に残りやすいのか大きな参考になります。












確かに印象に残る俳優さんっていますよね????
・自分をブランド化する為に必要な3つの「価値」
ブランド化するという事は、ファンにとっての「絶対的な、究極の価値」になる事だと言いましたが、少し詳しく言うと価値には3つの「価値」が存在します。
- 機能的価値 … 商品が提供する機能的な価値
- 情緒的価値(心理的価値) … 心を動かされるなどの心理的な価値
- 自己表現的価値 … 「こうなりたい」と憧れの気持ちを抱かせるような価値
まず、「機能的価値」についてですが、これはその商品が提供する(持つ)本来の機能的な価値の事です。
たとえば、飲食業にとっての「料理」だったり、テレビだと「テレビが見れる」「録画ができる」など、その商品やお店が提供する本来の機能(業務)のことを指します。
俳優で言えば「演技」、歌手で言えば「歌」などが「機能的価値」です。












一番重要な部分ですね!







そうですね。最低限必要な機能と言えますね????
そして次の「情緒的価値」というのは、感情的価値とも言ってその名の通り「心を動かす価値」の事です。
一番簡単な感情で言えば「好きか、嫌いか」というのも「情緒的価値」と言えます。
演技が上手いのに「好きになれない俳優」や、歌が上手いのに「それほど聴きたいと思わない歌手」がいるように「機能的価値」だけを提供してもコアなファンになってもらえるかどうかは、また別問題です。
でも反対に「演技がそれほど上手くなくても」「歌がそれほど上手くなくても」多くのコアなファンに支えられて、一流の「ブランド化」している俳優や歌手もいます。
それは、「情緒的価値」をしっかりと与える(提供する)ことができているからです。












簡単に言うと、好感度みたいなものですか❓







近いですね。「声が好き」だったり、「滲み出ている人間性が好き」だったり、「機能的価値」以外の部分でちゃんと魅了して満たせているという事ですね????












なるほどー。
最後に「自己表現的価値」というものがあります。
これは、俳優としてのあなたを観て「こんな人になりたい」「こんな俳優さんになりたい」というように、「私もこういう風に自分を表現したい」と思ってもらえる事です。
つまり、憧れ的な感情を抱いてもらう事ですね。
ファンクラブに入るほど好きな俳優やアーティストがいる人はわかると思いますが、好きな理由ってパフォーマンスだけではなかったりします。
たとえば、僕は「矢沢永吉」さんの大ファンなんです。
もちろん矢沢さんの歌は大好きなんですが、でもそれ以上に”矢沢永吉”という人間自体のファンです。
立ち振る舞いはもちろん生き様のファンなので、「自分も自分の道でこんな風に生きたい」と自分の人生に照らし合わせて考えるんですね。
歌や容姿といった表層だけではなく、もっと深い人間性の部分で「こんな人になりたい」と思っているんですね。
きっと誰かの熱烈なファンになった経験のある人にはわかってもらえると思いますが、そういうのを「自己表現的価値」と言います。
そしてあなたが俳優としての自分を「ブランド化」する為には、この「自己表現的価値」を与え、あなた自身(人間)のコアなファンになってもらい、あなたに憧れ、あなたみたいな俳優になりたいと思わせるような魅力が必要だという事です。












確かにそうですね!ハードル高そう~????
ハードルが高くなければ誰でもなれますからね(笑)












間違いない(笑)
■認知度を上げるためのプロモーション術
俳優を目指す人は何万人といます。
あなたがどんなに魅力的な個性や特徴を持っていても、ただ待っているだけでは自分の存在を知ってもらうことすら厳しいです。
俳優として自分をブランド化するためには、自分という「ブランド」を認知してもらう為のプロモーション活動も同時に行っていかなければいけません。
現段階では、世間一般的にだけでなくまだまだ業界の中でもあなたの存在を知らない関係者の方が多いかもしれません。
だとすれば、オーディションを受けることも、ワークショップに参加することも、舞台に出演することなども全てが認知拡大のプロモーション活動に繋がります。
さらには、芸能事務所に所属しようと考えている人や、養成所、タレントスクールなどに入学しようと考えている人も、あなたのことを知らない人との出会いは全てがプロモーション活動に繋がります。












たしかにそうですよね!今から出会う人たちにどんな印象を持ってもらえるかって大事ですよね????







そうですね。これから出会う人たちみんなにファンになってもらえるくらい魅力的になると俳優を職業にできる日も近いでしょう????
今の時代だと絶対に外せないのがインターネットを使ったプロモーションです。
セルフプロデュースやセルフブランディングというと、強烈なインパクトがある「オリジナリティ」で独自のブランドを構築したレディーガガなどはとても参考になります。
レディーガガで知られているのは、SNSでのプロモーションやファンとの関係の築き方です。
Twitter、Facebook、Instagramなどでとんでもない数のフォロワー数を誇っているガガですが、興味を持ってサイトに訪れた人に対して更に深く自分のことを知ってもらい、関係を深めていくという理想的で見本となるSNSの使い方をしています。
- 俳優としての情報発信
- 興味を持って訪問してくれた人に一歩踏み込んだ自分を知ってもらう
- 更に強い繋がりや関係を築く
この3つの事を意識して、SNSやブログを通したプロモーションを始めましょう。
何か一つでもやり始めてみると、自分を「ブランド化」する事の難しさや大事なポイントなども実感として身についていきます。
・プロモーションを行う上での注意点
インターネット上でのプロモーションを行う際に注意しておかなければいけないのは、ブランドというのは「価値を作り」「価値を伝える」ことによって成立するという事です。
SNSでむやみやたらに友達申請を送って友達の数だけ増やしてみても「ただの知り合い」が増えただけです。
もちろん私生活での繋がりや連絡用にやっているSNSであればそれでもいいですが、俳優としてのプロモーション用SNSであればしっかりとコンセプトを考えた上で、「価値を作り」「価値を伝える」ことを忘れないようにしましょう。
大事な事は「誰に向けて何を発信するのか?」
「知り合いに向けて?」「気心の知れた友達に向けて?」「ファンに向けて?」
対象が変われば内容も違ってきます。












実際の会話と同じですね!







その通りですね。今、目の前の誰に向けて話しているのか?と想像しながら発信すればわかりやすいですね????
自分を良く見せようとしてみたり表面的な装飾ではなく、あなたの本当の魅力を発信できるように、日々の行動や生き方といった自分の「人間性」を磨くことを忘れないようにしましょう。
人間性の部分は、演じても必ずボロが出ますからね。



恐い恐い…????
俳優という枠を飛び越えて、あなたという「人間」自体を好きになって応援してくれるファンと繋がっていけますように。
■まとめ
セルフブランディングを言葉の意味のままに言えば、「自分を」「ブランド化」するという事。
わかりやすく一言でまとめると「コアなファンを増やすこと」
そしてそれは「価値を作り」「価値を伝える」という事。
価値には3つあって、
- 機能的価値 … 商品が提供する機能的な価値
- 情緒的価値(心理的価値) … 心を動かされるなどの心理的な価値
- 自己表現的価値 … 「こうなりたい」と憧れの気持ちを抱かせるような価値
上記3つの価値を提供する事でブランディングは成立します。
この3つの「価値」を高めると同時に、自分の存在を知ってもらい認知度を広めていく為のプロモーションを行っていくと、どんどんとあなたという俳優ブランドが広まっていくでしょう。
たくさんの映像作品や舞台に出演して少しでも多くの人に自分を知ってもらいましょう。
まだ業界内でも自分の存在を知られていないなら、オーディションやワークショップなども自分という俳優ブランドを広めるプロモーションの場だと捉えて積極的にチャレンジしましょう。
オーディション自体で結果が出なくても、記憶に残るインパクト(印象)を与えられれば頭の片隅に残り、必要となった時に思い出してもらえるでしょう。












そこで結果が出なくても次の結果に繋がれば大成功ですもんね!







その通り!
また、SNSなどインターネットを利用したプロモーションも同時に行い、
- 俳優としての情報発信
- 興味を持って訪問してくれた人に一歩踏み込んだ自分を知ってもらう
- 更に強い繋がりや関係を築く
更なる自分自身の「ブランド化」に向けて積極的にアプローチしましょう。
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